債務整理を行った場合、基本的にはその人はいわゆる”ブラックリスト”に記載されます。
このブラックリストに記載されると、新しくクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりする事が難しくなります。
つまり、新たに金融商品を利用する事が出来ません。
債務整理を行うと一生ブラックリストに記載されたままなのでしょうか?
答えから言うと、一生ではなく、ある程度の期間だけとなります。
今回の記事では、債務整理のその後の話について解説したいと思います。
無事債務整理を終えた方、債務整理を考えている方向けの記事となっています。
そもそも債務整理って?
以前、こちらの記事で債務整理についてお話をしました。
簡潔に債務整理について述べると、
カードローンやローンなどの借金を対象に、これら借金の返済が不可能となった際に行うものです。
本来借金は元本に利子をつけて返済しないといけませんが、
債務整理を行なった場合、これら利子(金利)の免除、または、元本の減額が行われます。
また、本来の返済期間より期間が延びた新たな返済期間が与えられ、その期間内での返済を行なっていくという事になります。
将来の金利の免除、過払い金があれば過払金の返還、元本の免除、延長された返済期間、これらが債務整理におけるメリットとなります。
しかし一方で、債務整理のデメリットとしては、個人情報を扱う信用情報機関においてブラックリストに記載されるという事です。
クレジットカードやカードローンを扱う金融機関は、この信用情報機関の情報にアクセスする事が出来るため、ブラックリストに記載されている限り、当人は新たな金融商品を利用する事が出来ません。
これが、債務整理におけるデメリットの1つと言えます。
ブラックリストって消えるの?
それでは今回の記事の本題なんですが、一度ブラックリストに記載された場合、いつこの情報が消えるんでしょうか?
まずこの質問の前に、先ほど信用情報機関にブラックリストが記載されると述べましたが、この信用情報機関についてお話ししたいと思います。
信用情報機関は、主にCIC、JICC、KSCの3社が存在します。
それぞれ3社が扱う情報としては、
●CIC…クレジットカードや信用販売会社との取引履歴
●JICC…消費者金融会社との取引履歴
●KSC…銀行や信用金庫との取引履歴
そして、債務整理を行うとそれぞれでブラックリストに記載されますが、このブラックリストが記載される期間としては、
●CIC、JICC…5年前後
●KSC…10年前後
となります。
よって、これがブラックリストとして情報が残る期間の目安となります。
債務整理のその後について
債務整理を行い、無事借金を全て完済したとしましょう。
そのような方は、どのようなタイミングでまたカードローンやローンなどの金融商品を利用するにはどうしたらいいでしょうか?
まず初めに、自分が利用したいと思っているタイプの取引履歴の情報を持つ信用情報機関に、自らの情報についてお問い合わせをしましょう。
例えば、プロミスなどの消費者金融でカードローンを利用したいとしましょう。この場合、消費者金融会社取引を扱うJICCに、自らの信用情報の開示請求を行いましょう。
そうする事で、現在自分がブラックリストに入っているのかいないのかが分かります。
先ほど、3社においてブラックリストに記載される期間が5年から10年と述べましたが、これはあくまで目安であり、また記載が外されても当人に通知などは行かないので、頃合いをみて自ら開示請求する必要があるのです。
無事ブラックリストの記載が外れていたとしましょう。
債務整理を行なった人は、そのような場合で初めて、新たに金融商品を契約できる可能性があるんです。
ここで1点注意しないといけない事があります。
先ほどの例では、過去に債務整理を行なった人が、新たにカードローンを利用したいと思い、JICCで情報開示を行なって、自分がブラックリストに記載されているか確認し、無事外れている事が分かりました。
もし、この方の過去に債務整理を行なった借金の対象が、プロミスだとしましょう。
その場合ですと、やっとの思いでブラックリストから外れたのにも関わらず、プロミスで新たなカードローンを申し込んでも、審査で落とされる可能性が極めて高いです。
実は信用情報機関だけでなく、消費者金融やその他の金融機関でも、会社独自にブラックリストが存在するんです。
信用情報機関には、ブラックリストに記載される期間が存在しますが、これら独自のブラックリストというのは、一般的に半永久と考えた方が良いでしょう。
ですので、一度ある金融機関の金融商品で債務整理を行なった場合は、残念ながらそれ以降は新たに利用する事が出来ないものと考えましょう。
しかし、別に悲観する必要はありません。
先ほどの例の場合では、プロミスが利用出来ないだけで、残りのアイフルやレイクなどの数多くの金融機関では利用する可能性があるんですから。
なので、債務整理を経験した方で、新たにローンを申込みを行いたい場合は、まずは信用情報機関に情報開示の請求を行いましょう。
そしてブラックリスト記載から外れている事を確認したら、新たなローンの申込み先としては、以前債務整理を行なった会社とは別の会社を選びましょう。
最後に
債務整理を行うと、信用情報機関においてブラックリストとして記載されます。
記載されている間では、新たなカードローンを申込みしても審査で落とされる可能性が高いです。
しかし、時間が経過するとこの信用情報機関におけるブラックリストの情報は消えます。
なので、過去に債務整理を行なった人でも、ちゃんと借金の返済を終えて、ある一定の期間が過ぎると、カードローン審査に通る可能性はあります。
しかし、新たなカードローンの申込み先としては、以前の債務整理を行なった会社を避けて選ぶと良いです。
安心安全にカードローンを利用して、生活を豊かにしよう!